民話が伝える、昔の日本のすぐそばにあった「不思議」

岩手県遠野市。県の内陸部に位置するこの市は、なんといっても柳田國男の「遠野物語」の舞台として広く知られています。この作品は、河童や座敷童などの不思議で、時に少し奇怪な存在やエピソードを収録しており、昔の日本人が如何に日常の不可解な出来事や事件を飲み込んできたのかを伝えています。 そんな物語の舞台となった遠野市は、今でもそのころの雰囲気を残しており、この地にいると時間の流れすらゆるやかに感じられます。

 

今も息づく「遠野物語」の世界

市内には遠野物語の元となった様々な伝承を題材としたスポットがあります。観光施設である「伝承園」は、遠野地方のかつての農家形式を再現しています。中には、1000体ものオシラ様が展示されている「御蚕神堂」があり、その景観はまさに圧巻。他に、民芸品の制作なども体験できます。そして自然にできた圧巻の見どころといえば「続石」です。ふたつ並んだ巨大な石の片側にだけ、7メートル×5メートルはあろうかという岩が乗っているというこの奇妙な石は、武蔵坊弁慶が作ったともいわれています。 また、実際に「遠野物語」の濃密な空気を感じたいという場合、「とおの物語の館」を訪れると、現地の昔話語り部の会の人達による遠野の方言での語りを聞くことができます。そして、遠野といえば河童。静かな清流の流れる「カッパ淵」に行けば、河童と出会えるかもしれません。 それぞれの観光スポットは近くにあるものもあれば、少し離れたところにあるものも。自転車で遠野の風を感じながら回るのもいいですが、効率的に楽しみたいならやはりレンタカーの利用がおすすめです。